アミノ酸の摂取
必須アミノ酸を食物から取り入れる
体内で合成できる非必須アミノ酸は11種類あります。一方、体内で合成できない必須アミノ酸は9種類。これらは食物から体内に取り入れます。必須アミノ酸は、肉類や魚類、牛乳や乳製品、卵などの動物性タンパク質から多く摂取できますし、ヒトのタンパク質とバランスが似ているので、より効率よく利用できます。また、大豆や大豆製品などの植物性食品も良質のタンパク質で、アミノ酸を多く含んでいます。
食物は分解されてアミノ酸に
動物性にしても、植物性にしても、タンパク質を含む食品を食べた場合、タンパク質がそのまま腸から吸収されるわけではありません。タンパク質は体内でペプチドやアミノ酸の形に分解され、その形で大腸から吸収されます。
分解されたアミノ酸は、数個が集まった状態で「ペプチド」と言い、数十万から数百万が集まった状態を「タンパク質」と言います。ペプチドで腸管に取り込まれた場合は、最終的にアミノ酸に分解されて血液中を運ばれていきます。
アミノ酸をサプリから直接摂取する
肉や魚などの動物性タンパク質から必須アミノ酸を摂取する場合に気を付けなければならないのは、それらの食品に含まれるタンパク質以外の栄養素の過剰摂取やカロリーオーバーです。例えば、肉類に多く含まれる脂質やコレステロール。ダイエットや生活習慣病を気にしている人にとっては、取りすぎは禁物。そのような場合には、サプリメントなどから直接アミノ酸を摂取するという方法もあります。また、激しい運動によってアミノ酸がエネルギーとして消費されるような場合には、吸収速度の速い形で体内に取り込めるサプリメントで補給してあげるのが効果的です。
アミノ酸の摂取不足により体に変調を来すこともありますが、基本的に通常の食生活を送っていれば、不足による変調が表れることはほとんどありません。逆に、アミノ酸をたくさん摂取しようとして余分なカロリーをとらないように注意することが必要です。また、アミノ酸サプリメントを摂取する場合には、4kcal/gのカロリーがあることを覚えておきましょう。