体と健康とアミノ酸
アミノ酸は医療現場で大活躍
意外と知られていないのが、医療の現場におけるアミノ酸の役割です。その歴史は、昨今のアミノ酸ブームよりも遙かに古く、1956年、手術前後の患者さんへの栄養補給を目的としたアミノ酸輸液(点滴液)の利用に始まります。以来、改良が進んだアミノ酸輸液が、今でもさまざまな病気の患者さんに使用されています。それだけでなく、この分野のトップカンパニーは、日本の会社であるとご存知だったでしょうか。
アミノ酸は毎日必要
体を構成しているタンパク質は、毎日合成と分解を繰り返しているため、アミノ酸をきちんと摂取できる食生活を送ることはとても重要です。筋肉や内臓器官、爪や髪を作るためであるのはもちろん、ビタミンの一種であるナイアシン、神経機能に必要なセロトニンやエビネフリンなどの物質もアミノ酸から作られているのです。これらの物質は体の機能を正常に保つため重要な働きをするので、その合成のためにもアミノ酸は必要不可欠なのです。
免疫力をアップして風邪予防
20種類のアミノ酸の中には、免疫力アップをサポートする働きを持つものもあります。
体内にウイルスが侵入してきたとき、免疫細胞であるマクロファージが攻撃することで、ウイルスが及ぼす感染症から体を守ります。ところが、体力が低下するとそのマクロファージの働きも低下し、感染症にかかりやすくなります。これが免疫力のシステムで、このシステムアップに働くのがアルギニンやグルタミン。血中のアミノ酸濃度を高めると同時に、マクロファージを活性化させることによって、免疫機能を高めます。
二日酔い予防にアミノ酸
肉アミノ酸は二日酔いの予防や不快感の軽減にも役立ちます。アラニンやグルタミンはアルコール代謝を高める働きがあり、アルギニンやグルタミン、またBCAAと言われるバリン、ロイシン、イソロイシンが肝機能を高めることにより、結果としてアルコール代謝を促進することになります。お酒を飲み過ぎないことが第一ですが、アミノ酸を摂取するからといって大量の肉料理や魚料理を肴にしては、カロリーや脂肪の取りすぎで、生活習慣病を招きかねません。このような時には、サプリメントを上手に利用して、カロリーコントロールすることも必要です。飲酒の前後に、BCAA、アラニン、グルタミン、アルギニンの含まれたアミノ酸サプリメントを摂取しましょう。