AMINO EVIDENCE

アミノエビデンス

【美容】ビューティー&ダイエット

中高年女性におけるアミノ酸摂取研究

中高年女性を対象に、3種のアミノ酸(ロイシン、グルタミン、アルギニン)とビタミンの混合物(AVT1150)の摂取でどのような体組成の変化や美容効果が見られるか検証を行った。

エビデンス

[結果] アミノ酸(AVT1150)摂取前後の体組成の変化



1)アミノ酸の摂取で腹囲、腰囲が有意に減少した。
2)体重、BMI、体脂肪量、体脂肪率が有意に減少した。一方、筋肉量に有意な変化はなかった。
3)角層細胞面積が有意に増加し、皮膚の粘弾性(はり)も有意に増加した。

[考察]
ダイエットに効果ありと謳ったサプリメントは多く存在するが、現実にはしっかりとエビデンスの示されたものは多くない。無理な食事制限によるダイエットでは、一時的に体重は落とすことができるが、多くは栄養のバランスが崩れ、たんぱく質の摂取不足が起こる。その場合、筋肉量が減少し、基礎代謝も下がることでリバウンドを起こしやすくなり、お肌もボロボロ・・・と目的とは異なる結果となるかもしれない。

注目すべきは、筋肉量を維持しながら体重、体脂肪を減少することができたことであろう。筋肉量を維持することで、基礎代謝の低下を防ぎ、仕事中や通勤に伴なう日常の運動における脂肪燃焼をサポートしたと考えられる。今回はAVT1150の摂取以外に運動を加えた介入試験ではない。これまでの研究から、アミノ酸に適度な有酸素運動を組み合わせることでダイエット効果を最大限に発揮できることがわかっている。さらにウォーキングなどの運動と組み合わせることで、より効果的に美しいプロポーションを手に入れることができるだろう。

美容面の検証では、角層細胞面積、皮膚の粘弾性(はり)が増加したことが確認された。 角層細胞面積は、表皮のターンオーバーのスピードの指標とされ、ターンオーバーの乱れは、表皮の保湿機能やバリア機能の乱れにつながる 1)。正常な顔面部の角層細胞面積は約750μm2と言われており、試験開始時は面積が小さくターンオーバーが早い状態だったが、AVT1150の摂取でターンオーバーが正常化することがわかった。はりの増加は、真皮のコラーゲンの合成が増加したものと考えられる。皮膚組織のうち表皮のすぐ下にある真皮にはコラーゲンが70%も含まれており、網目状に張り巡らされたコラーゲンが皮膚に弾力性を与える。以上の美容効果は、ロイシンによる体蛋白合成の促進 2)が寄与していると考えられる。
文献
1)Kawai M, et al : Jpn J Dermatol. 99 : 999-1006, 1989.
2)Anthony JC, et al : J Nutr. 130 : 2413-2419, 2000.

出典
大谷勝他:中高年を対象とした「アミノ酸ウオーキングダイエット」プログラムの効果について.第31回日本臨床栄養学会.2009
大谷勝他:長期的にアミノ酸サプリメントを摂取する生理学的応答について.第31回日本臨床栄養学会.2009
大江昌彦他:長期的なアミノ酸サプリメントの摂取による生理学的応答について.第10回日本抗加齢医学会.2010
大谷勝:Dr.アミノのホントに効くサプリ.エクスナレッジ社.2010